クルミドの夕べ ~カフェ経営学1+2~
6月6日(月)
今晩はクルミドの夕べというのに行ってきました。
以前にも一度取り上げさせて頂いたことがありますが、西国分寺にあるクルミドコーヒー(http://kurumed.jp/)。
月曜日の夜に、マスターが10人前後のお客さんにお話をしてくれます。
今回はカフェの経営学1+2というものでした。
クルミドコーヒーに至った経緯や、できるまでのこと、できてからのこと、目的地等々・・・
すごく雰囲気がいいというか、独特というか、素敵なクルミドコーヒー。
「ここまでこだわってこうなっているのか!」
という納得感がお話の後にはありました。
僕の興味としては、
・外コンとカフェ経営という両方の視点を持った方のお話(アドバイザリーと経営者)
・夢とそろばんのバランス
・起業の資金調達や金銭感覚
・転職
以上のようなところにあったんですが、どれもしっかりお話を伺えたと思います。
影山さんのお話自体をブログでわざわざ紹介させて頂くこともないと思いますが、一部ご紹介を交えつつ書きたいと思います。
「僕の」認識するクルミドコーヒーを書くので、「影山さんの」クルミドコーヒーはぜひぜひ足を運んでみてください。
来週13日(月)は今回のお話のつづきですよ!!
○夢
すごいいい噂のカフェがなぜ西国分寺に・・・
これは誰しも思うところだと思います。
快速の停まる中央線の駅の中では乗降者数が一番少ない。
でもでもここは影山さんの生誕地。
この土地の森や、人と人のつながりを取り戻したい。
そういう思いがあるからこそ、地域に開いたカフェ(喫茶店)をこの地に作ろうと思ったそうです。
○ねぇくるみ
なぜくるみ・・・?
そう思う人も多いはず。
これにはクルミドコーヒーの細部を決定した方の存在(Aさん)と、影山さんのアイデンティティが深くかかわっています。
Aさんの最初の質問はこうです。
「好きな食べ物は?」
ここから問答は続き、何かかじった感のあるものが好き、あと、影山さんはねずみ顔(実際上品なイケメンです)ということで・・・
「ドングリカフェ」みたいなコンセプトができたそうです。
小動物がフルーツとか集めて出してる感じ。
それに、かのミスチル(影山さんもお好きらしい)の「くるみ」が出てきます。
このタイトルのくるみ、は歌詞の中で直接的には昔好きだった女性の名前。
でも、もう一つの意味があって、くるみ、来る未、これから来る未来。
こうなって欲しい将来の西国分寺への思いが仮託されています。
クルミド、というのはクルミの過去分詞系。
そういう諸々でクルミドコーヒーという名前がつきました。
「ニーズとか頭だけなく、作り出す人の存在感があって人に届く。ルーツがあるということ」
ほほーう!
○そろばん
そんな夢ばっかり掲げていても、目標がお金儲けでなかったとしても店を続かせるためには設けないといけない。
そこでこだわる部分、譲る部分が出てきます。
それを、コンサルっぽい利益計算式を用いながら、ハートフルに語って頂きました。
利益=客数×回転率×客粗利(値段-原価)-販管費(人、人以外)
上の式で、青が頑張り所で、赤が利益出しに行かないところです。
それぞれちょこっと書いてみると・・・
「そろばん」
・客数 :33人席で22坪=1.5人/坪、平均1.2人なのでちょっと狭いが、長机で工夫。常に満席なわけでもないので、逆に広く感じたり・・・
・値段 :1000円/人。飲み会1回我慢で3回分。頑張れば出せるかな・・・?
・人以外 :食器割らないとか工夫
「こだわり」
・回転率:いすかたくしたり、外出るの促すこともできる。でも、ふらっときて、1日くつろげるような・・・そんな店にしたい。
・原価 :「娘にも自信を持って出せるように」・・・小麦国産、焙煎後10日以内、卓上くるみ食べ放題、牛乳は低温殺菌
○西国分寺に居酒屋?
なんか一番ぐっときたところ。
クルミドコーヒーの名前の由来の後くらいに書くべきかもですが。
西国分寺に単価の高いカフェ。これはマーケティングの王道?からすると賢明とは言えないようです。
なぜなら、現状のニーズを見極め、事業を作るという道筋で考えると居酒屋が妥当だからです。
一部では「老人と病人の町」と言われることもあるらしい西国立。
都営住宅が多く、府中病院へのバスも出ている。
こういったところでは客単価の低い居酒屋が妥当で、かつ実際に居酒屋が目立ちます。
(あれ、老人ってお金いっぱいあるのでは?、居酒屋の客単価って2000~4000円では?よくわかってません)
けど、現状から事業を決定するという考え方は現状肯定的。
飲み屋街としての西国分寺の未来を肯定することになってしまいます。
西国分寺の自然を、繋がりを取り戻したいという思いとは乖離しますよね。
そこで、未来から逆算して今を決める。
こういう思いがあったからこそ、「1年半は赤字を覚悟しろ」という言葉も乗り越え(当然工夫はあるにせよ)ここにいたることができたと。
○そして就活
なんかカフェの話そっちのけな感じになりますが、就活で求められるアプローチって上の話で言うと前者ですよね。
私は○○をしてきて××なことを大事にしてきたから志望する!
とかそういうの。
もちろん、何らかの未来を志向してたから○○をしてきたかもしれません。
あと、志望するっていうのありきで、本当にそう思ってるのを示すためにそれっぽい過去(や過去のようなもの)を引用してるだけっていうのもあるでしょう。
けど、何かを選択するとき、「自分のたどりそうな道はこっち、でも、憧れるのはそっち」みたいなとき、憧れる方をとることも忘れたくはないなぁなんて思います。
過去は大事なヒントだと思いますが、過去にのみ適性を知るヒントの全てがあるとはそんなに思いません。
何かに触れてこうなりたいと思って、それに向かって道を敷いていくのもまだまだ遅くないということで。
どっちの考えにも耳を傾けてちゃんと選択しようと思います。
今晩はクルミドの夕べというのに行ってきました。
以前にも一度取り上げさせて頂いたことがありますが、西国分寺にあるクルミドコーヒー(http://kurumed.jp/)。
月曜日の夜に、マスターが10人前後のお客さんにお話をしてくれます。
今回はカフェの経営学1+2というものでした。
クルミドコーヒーに至った経緯や、できるまでのこと、できてからのこと、目的地等々・・・
すごく雰囲気がいいというか、独特というか、素敵なクルミドコーヒー。
「ここまでこだわってこうなっているのか!」
という納得感がお話の後にはありました。
僕の興味としては、
・外コンとカフェ経営という両方の視点を持った方のお話(アドバイザリーと経営者)
・夢とそろばんのバランス
・起業の資金調達や金銭感覚
・転職
以上のようなところにあったんですが、どれもしっかりお話を伺えたと思います。
影山さんのお話自体をブログでわざわざ紹介させて頂くこともないと思いますが、一部ご紹介を交えつつ書きたいと思います。
「僕の」認識するクルミドコーヒーを書くので、「影山さんの」クルミドコーヒーはぜひぜひ足を運んでみてください。
来週13日(月)は今回のお話のつづきですよ!!
○夢
すごいいい噂のカフェがなぜ西国分寺に・・・
これは誰しも思うところだと思います。
快速の停まる中央線の駅の中では乗降者数が一番少ない。
でもでもここは影山さんの生誕地。
この土地の森や、人と人のつながりを取り戻したい。
そういう思いがあるからこそ、地域に開いたカフェ(喫茶店)をこの地に作ろうと思ったそうです。
○ねぇくるみ
なぜくるみ・・・?
そう思う人も多いはず。
これにはクルミドコーヒーの細部を決定した方の存在(Aさん)と、影山さんのアイデンティティが深くかかわっています。
Aさんの最初の質問はこうです。
「好きな食べ物は?」
ここから問答は続き、何かかじった感のあるものが好き、あと、影山さんはねずみ顔(実際上品なイケメンです)ということで・・・
「ドングリカフェ」みたいなコンセプトができたそうです。
小動物がフルーツとか集めて出してる感じ。
それに、かのミスチル(影山さんもお好きらしい)の「くるみ」が出てきます。
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このタイトルのくるみ、は歌詞の中で直接的には昔好きだった女性の名前。
でも、もう一つの意味があって、くるみ、来る未、これから来る未来。
こうなって欲しい将来の西国分寺への思いが仮託されています。
クルミド、というのはクルミの過去分詞系。
そういう諸々でクルミドコーヒーという名前がつきました。
「ニーズとか頭だけなく、作り出す人の存在感があって人に届く。ルーツがあるということ」
ほほーう!
○そろばん
そんな夢ばっかり掲げていても、目標がお金儲けでなかったとしても店を続かせるためには設けないといけない。
そこでこだわる部分、譲る部分が出てきます。
それを、コンサルっぽい利益計算式を用いながら、ハートフルに語って頂きました。
利益=客数×回転率×客粗利(値段-原価)-販管費(人、人以外)
上の式で、青が頑張り所で、赤が利益出しに行かないところです。
それぞれちょこっと書いてみると・・・
「そろばん」
・客数 :33人席で22坪=1.5人/坪、平均1.2人なのでちょっと狭いが、長机で工夫。常に満席なわけでもないので、逆に広く感じたり・・・
・値段 :1000円/人。飲み会1回我慢で3回分。頑張れば出せるかな・・・?
・人以外 :食器割らないとか工夫
「こだわり」
・回転率:いすかたくしたり、外出るの促すこともできる。でも、ふらっときて、1日くつろげるような・・・そんな店にしたい。
・原価 :「娘にも自信を持って出せるように」・・・小麦国産、焙煎後10日以内、卓上くるみ食べ放題、牛乳は低温殺菌
○西国分寺に居酒屋?
なんか一番ぐっときたところ。
クルミドコーヒーの名前の由来の後くらいに書くべきかもですが。
西国分寺に単価の高いカフェ。これはマーケティングの王道?からすると賢明とは言えないようです。
なぜなら、現状のニーズを見極め、事業を作るという道筋で考えると居酒屋が妥当だからです。
一部では「老人と病人の町」と言われることもあるらしい西国立。
都営住宅が多く、府中病院へのバスも出ている。
こういったところでは客単価の低い居酒屋が妥当で、かつ実際に居酒屋が目立ちます。
(あれ、老人ってお金いっぱいあるのでは?、居酒屋の客単価って2000~4000円では?よくわかってません)
けど、現状から事業を決定するという考え方は現状肯定的。
飲み屋街としての西国分寺の未来を肯定することになってしまいます。
西国分寺の自然を、繋がりを取り戻したいという思いとは乖離しますよね。
そこで、未来から逆算して今を決める。
こういう思いがあったからこそ、「1年半は赤字を覚悟しろ」という言葉も乗り越え(当然工夫はあるにせよ)ここにいたることができたと。
○そして就活
なんかカフェの話そっちのけな感じになりますが、就活で求められるアプローチって上の話で言うと前者ですよね。
私は○○をしてきて××なことを大事にしてきたから志望する!
とかそういうの。
もちろん、何らかの未来を志向してたから○○をしてきたかもしれません。
あと、志望するっていうのありきで、本当にそう思ってるのを示すためにそれっぽい過去(や過去のようなもの)を引用してるだけっていうのもあるでしょう。
けど、何かを選択するとき、「自分のたどりそうな道はこっち、でも、憧れるのはそっち」みたいなとき、憧れる方をとることも忘れたくはないなぁなんて思います。
過去は大事なヒントだと思いますが、過去にのみ適性を知るヒントの全てがあるとはそんなに思いません。
何かに触れてこうなりたいと思って、それに向かって道を敷いていくのもまだまだ遅くないということで。
どっちの考えにも耳を傾けてちゃんと選択しようと思います。
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